愛玩動物看護師法が新設されました
令和元年6月28日,愛玩動物看護師法が公布されました。まだ安倍政権の時ですね。
公布日から3年以内に施行されますが,一部規定は既に施行されています。
この法律について,ざっくりと紹介します。
1 愛玩動物看護師法って,どういう法律?
愛玩動物,つまりワンちゃんや猫ちゃん等のペットが病気になったり,あるいはしつけのときに,その治療やしつけをサポートする看護師さんの国家資格が新たに誕生しました。これが,愛玩動物看護師という免許です。
この資格の設立と,その業務の適正な適用が,愛玩動物看護師法に規定されています。
2 なんでこの法律ができたの?
ペットが法律上は「物」として扱われている,という話は,結構有名になっていますね。
しかし,今やペットは家族そのもの,という方も多くいらっしゃいます。ペット側はわかりませんけど,少なくとも人間側からしてみれば,ペットは,感情を共有し,会話し,生活を共にするパートナーとして存在しています。
そういう社会背景があり,法律の方も,ペットは単なる物ではなく,保護される対象として,例えば動物愛護法などが整備されました。
一方,今まで,ペットの治療やしつけのサポートを行う動物看護師さんは,民間の「認定動物看護師」という資格があったものの,国家資格はありませんでした。
しかし,今やペットは家族。家族の教育(しつけ)だったり,病気の治療だったりというのは,そのサポートも国が環境を整備するのが望ましいと考えられるようになりました。
そこで,動物看護師についても,国家資格が誕生したわけです。
3 愛玩動物看護師にしかできないこと
こういうわけで,これからは,民間の動物看護師さんと,国家資格を持った愛玩動物看護師さんがいることになります。
愛玩動物看護師であれば,採血や投薬,マイクロチップ挿入,カテーテルを用いた採尿を行うことができますが,この資格のない方はできません。
資格がないのに行うと,獣医師法17条違反となってしまいますので,注意です。
4 愛玩動物看護師になるには?(原則ルート)
看護師さんと同様に,大学で指定科目を履修し卒業し,愛玩動物看護師試験を受け,合格後,登録して,晴れて業務に携わることができます。
もしくは,養成所で3年以上愛玩動物看護師として必要な知識・技能を習得すれば,大学で履修しなくとも受験可能です。
実務経験があるなどの例外的な場合,特別措置も色々あります。
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